めまいにはどのような種類があるの?|亀戸脳神経・脊髄クリニック~あたま・くび・腰~|亀戸の脳神経・脊髄クリニック

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めまいにはどのような種類があるの?

 最近めまいの患者さんが多くいらっしゃいます。おそらく訴えられる頻度は、頭痛、しびれに次いで多いのではないでしょうか?

 頭痛やしびれは、痛み止めを内服したりしてある程度がまんすればよく、日常行動においてはひたすら耐えることができれば仕事も勉強も、家事もなんとかこなせるという方もいらっしゃいます。一方で、めまいは一度ひどいのが起きてしまうと立ち上がったり歩いたりすることが難しくなってしまい、時には起き上がることも困難になって寝た状態で目を閉じながら治まるのを待つしかないこともあります。

 

 当クリニックに来られる患者さんには、どのような訴えがあるのでしょうか?実際、その訴えにより、めまいを5つに分類してみます。

 

⑴回転性めまい

 「天井がぐるぐる回る」「目の前の景色が回転している」といった訴えが多く、ひどい場合は歩行困難だけでなく、起きていること自体が厳しくなります。地面に固定したバットにおでこをつけて、そこを中心にグルグルまわった遊びを昔やりませんでしたか?あるいは遊園地でコーヒーカップに載って、調子にのりすぎてグルグルまわしたときの状態といえばわかりますでしょうか?ひどいときは、気持ちが悪くなって吐いてしまうこともあります。回転とまでいかなくても、「グラっとする感じ」や「グワングワンする感じ」という表現も回転性としてもいいのかもしれませんが、次に示す動揺性めまいにも当てはまると考えられます。

 回転性めまいの原因としては、耳の病気や頭を動かしたときにバランスがうまくとれなくなったときに生じる頭位変換めまい症が鑑別として挙げられます。

 

⑵動揺性めまい

 「体がグラグラしている」「体が横に揺れてまっすぐ歩けない」といった説明を患者さんはされます。自分の体が固定されていないような感覚になることが多いようです。座っているときよりも、立ち上がって歩き出したときの方が症状は強くなるようです。

 頭や心臓に問題が生じたことが原因となっていることもあり、吐き気が出たり、心臓がドキドキしたり息苦しくなったりすることもあります。歩くことはできるかもしれませんが、回転性めまいよりも、実は危険な病気が起こっている可能性もあるので、きちんと検査をする必要があります。

 

⑶浮遊性めまい(浮動性めまい)

 「頭や体がふわふわしている」「雲の上を歩いている感じになっている」という表現は、浮遊性めまい(浮動性めまい)と考えられます。立っているとき、歩いているときだけでなく、座っているときにも起きることがあります。デスクワーク中にパソコン画面を眺めていたら、急にふわふわし出したという方が多く来院されます。たいてい一時的で、しばらくすると治まりますが、また少しすると再発します。普通に仕事や家事はできるのですが、いつ起こるかわからないこともあり、不安な気持ちで毎日を過ごしている方もいらっしゃいます。

 ストレスなどが原因で、自律神経の働きが不安定になったり、首や肩、頭の筋肉が過度に緊張したりして起こる緊張型頭痛、頚肩腕症候群が原因であることが多いのですが、時に動脈硬化を主体とする生活習慣病や内臓疾患を合併していることもあるので、簡単に放置しないようにしましょう。

 

⑷前失神症状

 失神(意識消失発作)の一歩手前の状態のことを言います。「立ちくらみ」とか「目の前が真っ暗(もしくは真っ白)になる」と言うことが多いようです。患者さんの表現としては、医学的には必ずしも正しくないのですが「貧血状態」と言われる方もいらっしゃいます。気が遠くなるような状況で、実は一瞬意識を失っていることもあります。これは、頭にある意識の中枢に十分に血液が流れなくなることで起こる病気で、急な低血圧、脳血管の詰まりや心筋梗塞などの心臓の病気が原因となっていることがあります。

 

⑸平衡感覚障害

 前述した⑴から⑷までのめまいは、簡単に言うと頭で感じるめまいですが、「足元がふらつく」「歩いていてよろけることが多い」という訴えの場合は、体で感じるといった方が正確かもしれません。「足がいつもの歩き方ではない」とか「最近つまずいて転ぶことが多い」という自覚をもっている場合には、頭だけではなく背骨の検査を早めに受けるようにしましょう。  

 立ち上がって歩いている最中、ずっとふらつきがあるならば頭の脳幹部分での障害が可能性として高いですが、歩き始めた最初にふらつきが強い場合は首(頚椎)に原因があることもあります。

 

 皆さんがめまいを感じた場合には、これらのどのめまいに当てはまるのかということを考えることは大切です。ただ

それだけでなく、

①どのようなことをしたときにめまいが起きたか

②そのときどのような姿勢をとっていたか

③めまいはどれくらい続いたのか

ということをおおまかでいいので、受診した際に伝えていただけますと大変役に立ちます。

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