当院で「頚動脈・下肢静脈超音波(エコー)検査」が可能になりました
当院では新たに「頚動脈超音波(エコー)検査」および「下肢静脈超音波(エコー)検査」の検査機器を導入し、クリニック内で検査ができるようになりました。症状の早期発見・予防を目的として、ぜひご活用ください。
■ 頚動脈エコーとは?
① どんな検査?
脳の血管につながる首の血管(頚動脈)に超音波をあてて、血管の「動脈硬化の進行具合や狭窄(せまくなっている部分)の有無」を調べる検査です。痛みもなく、かかる時間は10~15分程度です。レントゲンやCTと異なり、放射線を浴びるわけではないので何度でも安全に検査ができます。
② わかる病気
- 頚部頚動脈狭窄症(脳梗塞や一過性脳虚血発作の原因となることも)
- 動脈硬化の進行度(首の血管は生活習慣病の影響を受けやすいので、頚動脈に問題があれば、脳や心臓だけでなく末梢の血管にも問題がありそうです)
- プラーク(血管内の脂肪の塊)形成の有無(プラーク部分での狭窄およびプラークが剥離することで脳や目の血管の閉塞に至ることがあります)
以上から、この検査から全身の動脈硬化の程度の目安がわかるため、心臓・脳血管疾患のリスク評価にも有効です。
③ なぜ継続検査が必要?
動脈硬化は年単位で進行するため、1回の検査ではなく定期的(半年もしくは1年に1度程度)に経過をみることで、脳梗塞などの予防につながります。脂質異常症の内服治療の効果判定にも役立ちます。
④ 検査費用(3割負担の方)
- 約2,000~2,500円程度(診察料別)
⑤ 検査をおすすめする方
- 生活習慣病、つまり高血圧・脂質異常症・糖尿病の方
- 脳梗塞・心筋梗塞の家族歴がある方
- 喫煙歴がある中高年の方
- 以前に脳梗塞や一過性脳虚血発作(一過性黒内障を含む)、心筋梗塞や狭心症を起こしたことがある方
- ザーザーという血管の拍動に合わせた耳鳴りがある方
■ 下肢静脈エコーとは?
① どんな検査?
足の血管(静脈)に超音波をあて、血流の異常や血栓の有無(エコノミークラス症候群)を確認する検査です。超音波エコーでリアルタイムに血液の流れをみることで、「深部静脈血栓症(DVT)」などを発見できます。
② わかる病気
- 深部静脈血栓症(DVT)
- 下肢静脈瘤
- 血流のうっ滞による浮腫やむくみの原因 など
※肺塞栓症の原因となる血栓を発見できる場合があります。肺塞栓症は命に関わる病気ですので、下肢に血栓が見つかった場合はすぐに「血液サラサラの薬」を用いて治療を開始する必要があります。
③ なぜ継続検査が必要?
血栓は再発しやすく、無症状のまま進行することもあるため、治療後も定期的なフォロー(血栓がある場合は3ヶ月に1度)が重要です。また、静脈瘤や慢性うっ血の悪化も確認できます。
④ 検査費用(3割負担の方)
- 約2,000~2,500円程度(診察料別)
⑤ 検査をおすすめする方
- 長時間のデスクワークや飛行機などで旅行をされる方
- 足のむくみ、だるさ、色の変化がある方
- エコノミークラス症候群が気になる方
- 高齢者や妊娠後期の女性、がん治療中の方
- 脳の病気後で麻痺がある場合や、脊椎脊髄の病気が原因であまり歩いていない方
■ ご予約・お問い合わせ
これらの検査は予約制です。WEB予約はできませんが、問診票に希望検査として選択してください。診察時に医師が必要と判断した場合はおすすめします。またご希望があればお気軽にお申し出ください。
枠が空いていて、火曜・木曜日であれば当日検査、当日検査結果説明も可能です。
※保険診療で対応いたします。初診・再診のついでに検査可能な場合もあります。